出産前のプレゼントは、実は非常識であるという見解があることはご存知でしょうか。
今回は、出産前のプレゼントはありなのか、なしなのかそれぞれの意見をまとめてみました。
また、最低限度守るべき出産前プレゼントにおけるマナーもご紹介します。
出産前にプレゼントを贈るのは非常識?
産休に入るときや妊娠を知ったときに贈る「出産前プレゼント」は非常識なのでしょうか。
以前はNG一択でしたが、近年はそうとも限りません。
「妊娠お祝い」や「出産激励プレゼント」としてプレゼントを渡すケースが増えてきています。
この記事では、出産前のプレゼントについて「あり派」「なし派」の意見をそれぞれ紹介します!
出産前プレゼントを贈るか迷っている方はぜひ参考にしてみてください。
出産前のプレゼントは「あり派」の意見
出産前に渡すケースは、主に、「妊娠を知ったタイミング」と「産休に入るタイミング」の2つが多いでしょう。
「あり派」では以下のような意見が多く見られます。
- 産休前に渡したい
- 妊娠を祝いたい
- 出産に対する応援の気持ち
- 出産前でも気にしない
それぞれどのような意見なのでしょうか、以下でみてみましょう。
産休前に手渡したい
「会社の同僚や上司、部下が産休に入ってしまうので先に渡しておきたい」という声があります。
産後復帰してからだといつになってしまうか分からないので、渡せるときに先に渡しておきたいという気持ちから、産前でもプレゼントを渡してOKという意見です。
妊娠を祝いたい
「そもそも妊娠したことを祝いたい」という意見も多いです。
近年では「妊娠お祝い」とも呼ばれ、子どもを授かったことを祝福します。
アメリカの文化である「ベビーシャワー(妊娠を祝福するパーティー)」も同様の考えで、最近では日本でもベビーシャワーをする家庭が増えています。
出産に対する応援の気持ち
「出産を応援する気持ちとしてプレゼントを贈りたい」という、出産激励プレゼントも増えているようです。
近年のコロナ禍で産後の赤ちゃんになかなか会えないという理由もあるので産前にお祝いしたいという声もあがっています。
出産前でも気にしない
「近年は医学の発達もあるし、出産前でも特に気にせず渡す」という声も少数派ながらありました。
おめでたい気持ちを込めたプレゼントなのだから、特にタイミングは気にせず、お互いの都合のよいときに渡しておきたいという意見です。
赤ちゃんのプレゼントでなければOK
あり派と言っても、赤ちゃんに関するプレゼントは避けるという流れは変わっていません。
ベビーグッズを避けた上で、妊娠や出産への祝福の気持ちとしてプレゼントを渡している場合が多くなっています。
出産前のプレゼントは「なし派」の意見
これまで日本では、基本的に「産前のプレゼントはなし」という風習でした。
そして今でも、こうした考え方をする人が多いのも事実です。
- 出産は何が起こるかわからない
- 妊婦さんのプレッシャーになる
- 本人が気にしなくても周りが気にする
具体的な内容を紹介します。
出産は何が起こるかわからない
どんなに順調な妊娠生活を送っていたとしても、赤ちゃんが生まれて親子ともに体調が落ち着くまで何があるかわかりません。
「万が一のときお互いつらい気持ちにならないよう、産前のプレゼントは避けるべき」という意見は今も強く残っています。
妊婦さんのプレッシャーになる
産前に赤ちゃんに関するプレゼントを贈ったり、「元気な赤ちゃんを産んでね」というメッセージを送ったりすることは妊婦さんへのプレッシャーになりかねません。
妊娠中は女性ホルモンの影響も大きく、精神的になかなか安定しないもの。
プレッシャーとなるようなプレゼントは避けるべきとの意見があるのも納得です。
本人が気にしなくても周りが気にする
医療の進歩により、近年は産前のプレゼントも気にしないという見方もあります。
しかし、妊婦さんより上の世代ではどうでしょうか。
まだまだ「産前のプレゼントはマナー違反」という価値観を持つ方も多いのです。
出産前にプレゼントを渡したら、妊婦さんのお母さんに叱られてしまったというケースもみられました。
出産前にプレゼントを渡すなら、「こうした人が一定数いる」ということは頭に入れておくべきと言えるでしょう。
出産前のプレゼントで最低限度守るべきマナーとは?
出産前にプレゼントを渡すなら、最低限度守るべきマナーがあります。
プレゼントを贈る際には、以下の3点に注意が必要です。
- プレゼントはママ用のものを選ぶ
- お守り系はNG
- プレゼントを渡すなら妊娠中期がベスト
プレゼントはママ用のものを選ぶ
出産前のプレゼントは「ママ用」を選ぶのが基本です。
なぜならば、安定期に入っても「死産」や「流産」してしまう可能性があるからです。
万が一のことを考えて、赤ちゃんが使うようなアイテムをプレゼントに選ぶのは避けるべきでしょう。
また、ママ用を選ぶことで次のようなメリットがありますよ。
- 出産へのプレッシャーにもなりにくい
- もらってすぐに使える
- 受け取った妊婦さんが戸惑わない
- 妊婦さんをいたわることに繋がる
ママ用と言っても妊娠中なので、アルコールやカフェイン、生ものは避けてくださいね。
また、クリームなどは香りの少ないものを選ぶと良いでしょう。
お守り系はNG
プレゼントで避けておきたいのは「お守り」です。
お守りは、基本的に「2つもつことを避ける場合」があるので、できれば他のアイテムを選びましょう。
犬の日のお参りでは、多くの神社で安産祈願のお守りがもらえることから、ママがすでにお守りを持っている可能性が高いのです。
そのため、ちょっとしたプレゼントや手土産になるカルディや成城石井で買えるお菓子やカフェインレスのハーブティーなどがおすすめです。
以下の記事におすすめ20選をまとめてありますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
プレゼントを渡すなら妊娠中期がベスト
可能であればプレゼントを渡すタイミングは、妊娠中期に入ってからがよいでしょう。
妊娠5ヶ月~7カ月の間は妊娠中期と呼ばれ、一般的に妊婦さんの体調が安定すると言われる時期です。
妊娠中期より前は体調が安定せず、後期は出産が近いので避けると◎
会社の都合などがある場合には仕方ありませんが、もし会う予定を組むなら安定期を選びましょう。
産休中のママへ贈るプレゼントの相場は?
なかなか体調が整わなかったり、何かと出費が多かったりする産前・産後はお返しするのも負担になりまねません。
産休中にプレゼントを贈る場合には、「お返しをしなければと思わせない」程度の金額に押さえておきましょう。
基本的には3,000円~5,000円前後が目安です。
詳しい金額を以下にまとめたので参考にしてみてください。
友人
友人へのプレゼントなら2,000円~5,000円程度の、お返しを気にせずにすむ金額がよいとされます。
また、出産祝いを後日渡す場合には、妊婦さんが気を使ってしまう可能性も高くなるので金額を抑えるのがおすすめです。
さらに気軽に贈りたい場合には1,000円前後のプチギフトでもOK。
妊婦さんも受け取りやすいですし、お返しに気を使わずに済むでしょう。
最近ではAmazonギフト券をプレゼントとして選ぶ方も増えているようですよ。
低予算が気になるようであれば上品な雰囲気のギフトを選ぶのがおすすめです。
職場の人
職場の妊婦さんが産休に入るため、プレゼントを渡すというケースが多いでしょう。
複数人で予算を出し合ってプレゼントを贈る場合には、1人あたり500円~1,000円、合計で3,000円~5,000円程度の金額になるよう調整するのがおすすめです。
個人で渡す場合には、渡す相手(妊婦さん)との付き合いの深さによって3,000円~5,000円ほどで決めましょう。
家族・親戚
家族や親族に関しては、具体的な相場を調べても確認できませんでした。
というのも、妊婦さんの親世代の方では「出産前にプレゼントを贈る」というケースは多くありません。
ちなみに、家族や親族からの「出産祝い」の相場は5,000円~30,000円です。
出産前祝いは、おおよそ半分の額だとすると3,000円~15,000円。
1万円以内に押さえておくと間違いないでしょう。
あとは妊婦さんとの関係や自身の年齢から予算を決めてみましょう。
出産前祝いのメッセージ文例
プレゼントに添えるのがメッセージです。
出産前に贈るプレゼントにはどのようなメッセージを添えると良いのでしょうか。
基本的にはお祝いの気持ちを伝えれば良いのですが、次のポイントはぜひ意識してみてください。
- 流れる、失う、消える、落ちるなどのマイナス表現は避ける
- ママの年齢に関する言い回し
- おなかの赤ちゃんの大きさや性別に関する表現
- ママのプレッシャーになるような表現(元気な赤ちゃんを産んでねなど)
それでは上記をふまえて、関係やシーンごとに例文をご紹介していきましょう。
友人から贈る場合のメッセージ例
「○○ちゃん、妊娠おめでとう。
報告を聞いて、とても嬉しくなりました。
何かと忙しいかもしれないけど今は無理せず体を休めてね。
また会えるのを楽しみにしています。」
「○○ちゃんへ
先日は妊娠の報告をありがとう。
私も幸せな気持ちになったよ!
今は体を大切に、のんびりと過ごしてね。
大変なこともあるかもしれないけど、つらいときはいつでも頼ってください。」
「○○へ
妊娠おめでとう!
嬉しい反面、とてもしんどいのが今の時期だよね。
本当は早く会いに行きたいけど…
もう少し体調が落ち着いたころにまた連絡させてもらうよ。
今はとにかくゆっくり過ごして、マタニティライフを楽しんでね!」
職場の人から贈る場合のメッセージ例
「○○さん
ご妊娠おめでとうございます。
チームで○○さんのことをサポートできるよう頑張りますので困ったときはいつでもお声がけください。
今は体調に気をつけて、無理せずお過ごしくださいね。」
「○○さん
いつも相談に乗ってくださりありがとうございます。
この度はご妊娠おめでとうございます。
その後の体調はいかがでしょうか。
最近は寒い日も続いておりますのでどうぞご自愛ください。
△△課一同、○○さんが戻ってくるのをお待ちしています。」
「○○先輩
この度はおめでとうございます。
妊娠の報告を聞き、私も自分のことのように嬉しいです。
仕事のことは気にせず、今は体調を最優先してお過ごしください。
また先輩が安心して復帰できるよう、チーム一丸となってプロジェクトを進めます!」
「○○ちゃん(部下)
妊娠おめでとう!
体調はどうですか?
仕事のことも気になると思うけど、今はお腹の赤ちゃんを第一に考えてゆっくり休んでね。
みんなで選んだプレゼント、気に入ってもらえたら嬉しいな。
では復職を楽しみに待っています。」
親族から贈る場合のメッセージ例
「○○ちゃん
妊娠おめでとう。
嬉しい報告に家族一同喜んでいます。
不安なこともあるかもしれないけど、ママとパパ、2人の赤ちゃんならなんでも乗り越えられるよ。
いつでもサポートするので必要なときは気兼ねなく頼ってください。」
「○○ちゃん
妊娠のお祝いに△△を送ります。
出産前だしどうしようか悩んだけど、素直におめでたい気持ちを伝えたくて選びました。
今は大変な時期だと思うけど、○○ちゃんの好きな△△で少しでも自分をいたわってあげてね。」
「○○さん
この度は嬉しい報告をありがとう。
体調はいかがですか?
いろいろと忙しいかもしれないけど、今は体調を第一に無理なく過ごしてください。
赤ちゃんに会えるのをみんなで楽しみにしています。」
「○○さん
この度はご妊娠おめでとうございます!
ささやかですが、お祝いの気持ちをこめてプレゼントを贈ります。
赤ちゃんが生まれたらきっと賑やかな家庭になりますね。
落ち着いたらまた連絡します。
今は体を第一に、のんびりと過ごしてください。」
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