夏休みは長期間の休暇であり、保護者にとっては子どもをどう過ごさせるかが悩みの種です。
学童に通わせるのも一つの手ですが、代わりになるもの探したりやむを得ず留守番させることもあるでしょう。
今回は、一人で留守番をさせる際にはどんな危険があるのか、対策法もまとめました。
本記事では、夏休みに子どもをどのように過ごさせるかについて考えていきます。
小学4年生からは学童に入れない?
小学校高学年になっても「学童に入れない」ということはありません。
しかし、入りにくい・継続しづらいことは確かです。
まずは小学4年生以降の学童問題について
- 小学4年生以降も学童に入れる
- 「10歳の壁」とは?なぜそう呼ばれる?
の2点にポイントを絞って解説していきます。
小学4年生以降も学童に入れる
以前は小学4年生までの利用に限られていましたが、2015年以降、学童は小学6年まで利用できるようになりました。
ルール上は4年生でも学童に入れるのです。
しかし実際には、2017年に厚生労働省が発表した調査結果でも明らかになっているとおり、学童利用年齢の引き上げにともなって小学校高学年の待機児童が大幅に増加しています。
全待機児童のうち高学年が45%を占めており、小学校低学年が優先されているのが現状です。
「10歳の壁」とは?なぜそう呼ばれる?
小学4年生は、「10歳の壁」と呼ばれます。
子どもや親を取り巻く環境でさまざまな問題やトラブルが起きやすいからです。
10歳という年齢は反抗期や中学受験の時期とも重なり、精神面や学習面でのサポートもさらに必要になります。
子どものサポートや放課後の居場所に困り、フルタイムで働くことを断念するママもいるほど。
まさに乗り越えなければならない「壁」なのです。
夏休みに学童の代わりになるものは?学童以外の過ごし方まとめ
夏休みといっても、親は仕事が休みになるわけではありません。
そこで以下では、共働き&学童が使えなくて困ったときの解決策を紹介します。
学童に入れなかった夏休みには、以下を複数組み合わせて活用するのもおすすめです。
- 祖父母や親戚の家に預ける
- サマーキャンプに参加する
- 民間学童保育を利用する
- 夏休み短期水泳教室に通う
- 習い事の体験教室に通う
- 図書館の自習室に通う
- 塾の自習室に通う
- 児童館に通う
- ファミリーサポートを利用する
- スタディサプリで復習&予習する
- チャレンジタッチを2ヶ月だけ受講
- 見守りサービスを利用する
祖父母や親戚の家に預ける
頼れる親族がいる場合には、やはり預かってもらうのが一番です。
遠方であれば、子ども一人で連泊させてもらえないかを相談することも検討しましょう。
祖父母も孫に会えるよい機会になりますし、子どもにとっても普段と違う環境で過ごすよいイベントになります。
食べ物やゲームなど甘やかされないか心配な場合には、事前に子どもや祖父母としっかり話し合っておくのがおすすめです。
サマーキャンプに参加する
夏休みなら、各種イベントも豊富です。
サマーキャンプなどのイベントに子どもだけで参加させるのも一つの手段です。
自然と触れ合い、同年代の子どもたちとコミュニケーションをとることは貴重な経験になるはず。
沖縄や種子島でのキャンプや英語キャンプなどもあります。
4週間たっぷり楽しめる期間の長いキャンプもありますよ。
普段はできない経験を通して、ひとまわり成長してくれるかもしれませんね。
民間学童保育を利用する
ベネッセや明光義塾、Z会など大手塾が展開する学童をご存じでしょうか。
公立の学童以外に、民間の学童を利用する手もあります。
費用は月に2万円~10万円ほど。
公立の学童に比べると高価な点はデメリットと言えるでしょう。
しかし、柔軟な時間で利用できる・英語に特化しているなど、それぞれの学童に特色があるのはメリットです。
ひと月だけの利用可否は学童によって異なるため事前に問い合わせておきましょう。
夏休み短期水泳教室に通う
習い事に通うという選択肢もあります。
新しいチャレンジにじっくり向き合えるのは時間がある夏休みだからこそ。
長期休みの期間を使って、自分の興味関心を広げたり力を伸ばしたりするいい機会になります。
特に、水泳教室は夏休みに短期教室を開催しているところが多いため狙い目です。
バスで送迎してくれる水泳教室もあるため、最寄りの教室をぜひチェックしてみてくださいね。
習い事の体験教室に通う
夏休みの暇な時間を使って、気になっている習い事の体験教室に片っ端から通ってみるというのもおすすめです。
- 水泳
- 絵画工作
- ダンス
- 英会話
- プログラミング
小学生くらいになると、通える習い事の幅が広がるため子どもと相談してやってみたいことを聞いてみると良いでしょう。
とりあえず夏休みにいろんな体験レッスンなどに行ってみて、気に入った習い事を続けてみるのがおすすめです。
最近では掛け持ちで習い事に通う子も多いですよ。
図書館の自習室に通う
夏休みに1日中家にいると、YouTubeをみたりNintendo Switchをしたり、ダラダラしてしまう、という子どもも多いようです。
たまの休みなら良いのですが、夏休み期間中ずっとだと気になる親御さんも多いのではないでしょうか。
そのため、午前中は最寄りの図書館へ行き、宿題をしたり読書をする、という決まりを作るのもおすすめです。
- 午前:図書館
- 正午:家でご飯食べる
- 午後:夕飯まで自由時間
といった感じにすると、メリハリのついた過ごし方ができそうですね。
塾の自習室に通う
塾の自習室に滞在してもらうのもいいでしょう。
多くの塾が夏期講習を実施するため、その前後から自習室で学習する子も多いようです。
家と違って誘惑がなく、友達が勉強している姿を見られるため刺激も受けられます。
講師が常駐しているケースがほとんどなので空調や安全面も安心ですね。
児童館に通う
近くに児童館があれば、子どもだけで児童館に通ってもらうのも一つの方法です。
児童館であればスタッフが常駐してくれるので留守番よりも安心できます。
また、夏休み中はイベントが開催されることも多く夏祭りや工作、読書会など楽しい時間を過ごせるでしょう。
ただし途中で抜けてしまっても児童館スタッフにはわからないかもしれません。
塾と違って出入りの監視はないので注意が必要です。
ファミリーサポートを利用する
「ファミリーサポート」とは、正式に講習などを受け自治体へ登録した会員の方が、子どもの送迎や預かりをサポートしてくれるサービスです。
お住まいの自治体にファミリーサポートがあるか調べてみましょう。
1時間あたり800円~1,000円前後の利用料がかかりますが、自治体によっては子育て応援券などを使えるケースも。
会員の方は事前に面接もあるため、安心して利用できるでしょう。
スタディサプリで復習&予習する
夏休みの宿題だけではやることがなくなってしまう、そんなときには「スタサプ(スタディサプリ)」がおすすめです。
スタディサプリは、月額利用料2,178円(税込)だけで映像事業が見放題になるサービスです。
年会費や初期費用も無料。
オンラインだからこそできる低価格で塾や通信教育に負けない質の高い学習を体験できます。
\ 14日間は完全無料! /
2週間はお試しとして無料で使えますし、14日以内に解約をしても問題なく、その場合は費用も全くかかりません。
そのため、「ちょっと試しにやってみようかな」という気軽な気持ちで体験できるというメリットがあります。
また、スタディサプリは年齢に問わず別の学年の授業も見ることができるので、これまでの復習にもピッタリです。
もちろん、勉強が得意な子なら先取り学習もできますよ!
勉強をするにしても、ずっと親が隣についていなければならないという状況だと大変ですよね。
しかしスタディサプリなら、子どもが一人でも楽しく続けることができます。
小1、2では算数と国語の1回5分でできるドリルがありますし、「レッスンを進めてモンスターをGET!」といったコンテンツもあり、ゲーム感覚で楽しく取り組めます。
夏休み期間中は、「毎日2時間」「午前中」はスタディサプリをやる!といった感じにすると、メリハリのある生活リズムがおくれるでしょう。
チャレンジタッチを2ヶ月だけ受講
午前中や毎日○時間といった感じで勉強タイムを設けるなら、チャレンジタッチもおすすめです。
進研ゼミ小学講座なら、専用タブレットを使って勉強ができるため、勉強の途中でYouTubeなどを見てしまうといったこともありません。
\ 今すぐチェック! /
また、タブレットを使わずに紙の教材で受講することも可能です。
進研ゼミは1ヶ月のみの入会はキャンペーンなどが開催されていないとできないのですが、2ヶ月のみの受講は可能です(解約手続きは必要)。
そのため、夏休み期間の7月~8月だけ受講してみてはいかがでしょうか。
子どもが気に入れば、9月以降も続けてみるというのもおすすめです。
見守りサービスを利用する
どうしても都合がつかない場合、子ども一人でお留守番をさせるなら、ホームセキュリティを検討してみてはいかがでしょうか。
セコムやALSOKなどの大手企業も、子どもの見守りを掲げています。
- ボタン一つで通報
- 子どもの帰宅通知
- 見守りカメラ
上記のように、さまざまなサービスを受けられます。
さらに、健康相談を受けられるサービスが付帯している場合も。
子どもを留守番させる際、保護者が感じる不安を軽減できます。
小4がひとりで留守番した際に起こりうる危険まとめ
どうしても子どもの預け先や居場所が確保できない場合、お留守番も検討する必要がありますよね。
ひとりでお留守番をさせるときには、起こりうる危険を未然に防ぐ対策を取りましょう。
小学4年生が一人で留守番した際に起こる可能性のある危険は以下の通りです。
- 事件に巻き込まれる
- 地震や火事などの災害
- 熱中症や低体温証
- 転落
- 急な体調不良
- ケガ
事件に巻き込まれる
近年、強盗事件の報道もよく目にしますよね。
不安に思われる方も多いでしょう。
いつ事件に巻き込まれるかは予測できないため、事前の対策や見直しが必要です。
- インターホンには出ない
- カギは2つ以上施錠
- 留守番時にはドアチェーンをかける
- ドアを開けるよう迫られたときは保護者に連絡
上記は対策の一例です。
万が一に備えて日ごろから準備しておきましょう。
地震や火事などの災害
地震や火事も、いつ起こるか分かりません。
いつ起こってもおかしくないとも言えますね。
地震や火事に対しても下記のような事前の備えが重要です。
- 地震や火事発生時の身の守り方を復習しておく
- 災害用伝言ダイヤル(171)を使う練習をしておく
- 連絡先や地図、小銭、防犯ブザーなどを用意しておく
家族で防災訓練をしてみるのもいいでしょう。
突然のできごとは混乱してしまう子も多いので、一度でも実践しておくことをおすすめします。
熱中症や低体温症
子どもが留守番中に熱中症や低体温症になる危険性もあります。
2017年に発表された厚生労働省の調査結果「【集計】H29熱中症情報2017.06.27最終版」によると、熱中症入院患者の約半数は屋内で発症。
熱中症の場合はエアコンや扇風機を使った適切な温度管理とこまめな水分補給が基本、低体温症はバランスの取れた食事と適度な運動が予防につながります。
- 適切な室内温度を子どもに教えておく
- こまめに水分補給できるよう水筒などを用意する
- 栄養バランスの取れたお弁当を用意する
こちらも普段の生活から親子で気を付けてみてください。
また、保護者からのこまめな連絡も有効です。
転落
子どもがベランダや窓から転落してしまったという事故の報道は後を絶ちません。
また、家の中でもいろいろなところで転落事故は起こります。
- 足場となるようなものを置かない
- 補助錠を付ける
- 手すりや窓の老朽化を定期点検する
など、普段から意識しておく必要があるでしょう。
日常の中で危険を感じたことがあったら、忘れる前に対策が必要です。
ケガ
転落以外にも、家の中でさまざまな原因からケガをする可能性があります。
転倒、切り傷、やけどなど、家具が倒れ下敷きになった例も見られました。
- 事前に留守番中のルールを確認しておく
- 応急処置の方法を確認しておく
- すぐに連絡するよう伝えておく
親子で決めたルールを紙に書き、見えるところに貼っておくのもおすすめです。
最近では家具や家電にも安全機能が付いた商品が多くあります。
商品を購入する際に検討する要素の一つにするとよいでしょう。
夏休みに学童はかわいそう?子どもが学童を嫌がる理由まとめ
夏休み学童に行くことを嫌がる子もいると思います。
また、普段から学童に通うことに対して気乗りしない場合もあるでしょう。
しかし子どもにも理由が必ずあります。
そこで、子どもが学童を嫌がる理由をまとめました。
- 低学年の子が多いので楽しくない
- 制限が多いので窮屈に感じる
- 学童よりも家にいたい
- 仲のよい友達が学童にいない
低学年の子が多いので楽しくない
学童は学年が上がるにつれて人数が少なくなる場合が多いです。
高学年になればなるほど、自然と自分より学年が低い生徒の割合が増えるでしょう。
当然遊びも合わなくなります。
同年代の友達ともっと遊びたくて学童を嫌がるケースです。
制限が多いので窮屈に感じる
学童には決まったスケジュールがあります。
自由に好きな遊びを続けられないのでストレスになる子もいます。
おもちゃも多数で貸し借りになりますよね。
子ども自身が、自分のやりたい遊びができない・ルーティンにも飽きてしまったなど、学童側の制限を窮屈に感じていることから「行きたくない」と言う場合があります。
学童よりも家にいたい
単純に学童よりも家にいたい、というケースもあるでしょう。
もともと大勢で遊ぶのが苦手な子や静かな環境を好む子に見られます。
家であれば一人で好きなことができますし対人ストレスもありません。
事前に学童職員の方に子どもの性格を伝えておき、対応してもらえるか聞いてみるのも一つの手段です。
仲のよい友達が学童にいない
本当は別のこと遊びたいから学童には行きたくないというケースです。
たとえば仲の良い3人グループのうち自分だけが学童だったら、学童よりも仲良しな子と遊びたくなりますよね。
学童に仲の良い子がいないため、どことなく心細いと感じているかもしれません。
子どもの居場所に悩んだとき、保護者自身も心苦しい気持ちがありますよね。
でも、学童はいつか卒業するものです。
現時点で親子にとって最善の選択をできるよう、今回お伝えした対策も候補に入れながら子どもやパートナーと話し合ってみてください。