ベビーサインは必要という方もいれば、いらないという意見もあります。
そこで今回は、ベビーサインのメリットとデメリットを徹底調査。
ベビーサインには悪影響があるといった噂は本当なのかなど、気になる話題をまとめてみました。
ベビーサインは必要?メリットまとめ

ベビーサインは育児において絶対に必要かというと、そうではありません。
しかし、ベビーサインには多くのメリットがあると言われています。
今回お伝えするベビーサインのメリットは以下の6つです。
- コミュニケーションが取れる
- 保育者のストレス軽減
- 赤ちゃんの意思表示になる
- 安心・安全につながる
- 会話能力のサポートになる
- 赤ちゃんと向き合う時間が増える
コミュニケーションが取れる
ベビーサインを身につけた赤ちゃんは、自分の要求を伝えてくれます。
会話できない月齢のうちからコミュニケーションが取れることは大きなメリットです。
子どもからの意思表示を受け止めて返せるという喜びは大きいですよね。
保育者のストレス軽減
ベビーサインを親子で使えるようになると、赤ちゃんの要求が理解しやすくなります。
赤ちゃんが言葉を話せないうちほど、「なぜ泣いているのか」「機嫌が悪いのはなぜなのか」が分からずストレスを感じやすいですよね。
岐阜女子大学が実施した調査によると、ベビーサインを取り入れている母親は、取り入れていない母親に比べて育児不安感が低かったという検証結果が出ています。
継続的に養育者がベビーサインを育児に取り入れる事を学ぶ事で,わが子の事をより良く理解することに繋がり,それは,乳幼児の育児における「育児不安」を低減させ,「乳幼児との良好な関係構築」に寄与していることが明らかになった。
引用:ベビーサイン育児が母親の育児不安感や育児幸福感に与える影響
赤ちゃんの意思表示になる
ベビーサインを通して、赤ちゃんは自分の意思を表現できます。
自分の意思や欲求を伝える・わかってもらえることで赤ちゃん自身のストレスが軽減されます。
その結果、赤ちゃんのひっかきや噛み付きが減ったという声もあります。
赤ちゃんの求めるものと対応のすれ違いも減っていくはずです。
安心・安全につながる
ベビーサインには、「痛い」「お水をのみたい」といったサインがあります。
言葉の話せない赤ちゃんがこれらを自分から伝えてくれると、親はとても安心できますよね。
また、赤ちゃんも自身も安心感を得られます。
ただし、ベビーサインに頼りすぎると逆に危険な場合ももちろんあるでしょう。
赤ちゃんの様子はしっかりと観察することを前提にプラスアルファの要素としてベビーサインを活用してくださいね。
会話能力のサポートになる
ベビーサインでは言葉を使いません。
しかし、ベビーサインを使ったコミュニケーションは、会話力に結びつきやすいと考えられています。
日本ベビーサイン協会が掲載している調査結果によると、140人の赤ちゃんのうち、59.1%が2歳の時点で豊富な語彙と長文会話を身につけています。

この結果から、ベビーサインが会話能力の習得に役立つと位置づけられました。
赤ちゃんと向き合う時間が増える
ベビーサインを学んだり、赤ちゃんに教えたりしている時間は、赤ちゃんのことを考え向き合っている時間です。
さらに、お互いにベビーサインを使ってコミュニケーションが取れるようになれば親子の時間も自然と増えていきますね。
ベビーサインはいらない?デメリットまとめ

ベビーサインには、実は後悔の声もあります。
実践し始めてから「こんなはずじゃなかった」と思わないためにも、デメリットをしっかり確認しておきましょう!
ベビーサインのデメリットは以下の5つです。
- 教える&覚えるのに時間がかかる
- 根気よく教える必要がある
- 発語が遅れるとの意見がある
- 周囲の協力が必要
- 教室に通うならお金がかかる
それぞれ内容をお伝えします。
教える&覚えるのに時間がかかる
ベビーサインを教えると言っても、生後数か月の赤ちゃんたちは修得するのに長い時間がかかります。
また、ママもベビーサインの種類と手振りを記憶するのにある程度の時間がかかるでしょう。
ベビーサイン協会によると、ベビーサインを身につけるまでに、生後半年頃から教えて数カ月・1歳過ぎてからは1~2週間程度の時間が必要になるようです。
根気よく教える必要がある
赤ちゃんがベビーサインを覚えるのに時間がかかるため、教えるママやパパには根気が必要です。
なかなか反応を返してくれないと、くじけそうになることもあるでしょう。
そんなときは、赤ちゃんに気持ちを伝えることを楽しんでみてください。
ママやパパが楽しそうにやっているのを見ると、赤ちゃんのサインに対するイメージもポジティブなものになるはずです。
周囲の協力が必要
ベビーサインを使うとなると、周囲の協力が必要となるでしょう。
子育てに関する価値観は人それぞれなので、中にはパートナーの方にベビーサインに反対されてしまった方もいるようです。
また、保育者間でサインが異なると赤ちゃんも混乱してしまいます。
ベビーサインの内容や期待できる効果などを伝えつつ、協力してもらえるか家族と話し合うのがおすすめです。
教室に通うならお金がかかる
ベビーサインは独学でも実践できますが、教室に通うという手段もあります。
プロの方の指導があると安心ですし、ママ同士の繋がりができるなどのメリットも。
ただし教室に通うには費用が掛かります。
参考として、日本ベビーサイン協会では生後半年~1歳半の赤ちゃんの教室で「1回2,200円~」+「教材費5,060円~」となっています。
全6回から18回(教室によって異なる)のプログラムです。
「ベビーサインで言葉の習得が遅れる」という噂は嘘?

ベビーサインのデメリットとして、言葉の習得が遅れるという意見もありますが、こちらに関しては明確な調査結果や医学的な根拠は示されていません。

しかし、話すことを学ぶ時期の赤ちゃんにとって、ベビーサインに頼りきってしまうのはお勧めできません。
極端にサインに頼るのではなく、バランスのよいコミュニケーションを心がけてみてくださいね。
ベビーサインには資格がある?

ベビーサインを学んで活かせる資格があります。
資格があると、自分の知識が身につくのはもちろん、教室を開けるようになります。
ベビーサインを扱う資格は次の2つです。
- ベビーサイン講師
- ベビーサインアドバイザー
どちらも試験に合格し、一般社団法人日本ベビーサイン協会から認定を受ける必要があります。
比較項目 | ベビーサイン 講師 | ベビーサイン アドバイザー |
---|---|---|
できること | ベビーサイン 教室開講 | プレ・ベビーサイン 教室開講 |
プログラム 受講期間 | 6日間 | 1日のみ |
受講費用 (教材費含む) | 16万5千円 | 3万3千円 |
開講できる教室 | ベビーサイン 教室 | プレ・ベビー サイン教室 |
ベビーサイン講師とベビーサインアドバイザーの資格について、簡単にご紹介していきましょう。
ベビーサイン講師
ベビーサイン講師とベビーサインアドバイザーでは、ベビーサイン講師の方ができることが多くなります。
それにともなって育成プログラム期間や受講料もアップ。
本格的にベビーサインを学びたい方向けの資格です。
概要
ベビーサイン講師の資格を取得すると、ベビーサインに関するさまざまな教室やイベントを実施できます。
資格取得に必要な経験や資格はありませんが、高卒以上が条件です。
6日間の講師育成プログラムを受講し、講座終了後、試験に合格すれば資格取得となります。
教室で使用する教材はベビーサイン協会から提供。
仕事紹介や相談窓口など、事務局のサポートも充実しているので安心して活動できます。
取得にかかる費用
ベビーサイン講師の資格を取得するには、「講師育成プログラム」への参加が必要です。
プログラム受講料は16万5千円(カード分割払いOK)、期間は6日間~8日間。
Zoomによる完全オンライン講座も実施しており、その場合は8日間(日程は事前に決まっている)の受講が必要です。
資格が活かせるシーン
ベビーサイン講師の資格は、次のような場面で活かせます。
- 個人事業として教室開講したいとき
- 保育士の方が知見を広げたいとき
- イベントなどでベビーサイン講習をするとき
ベビーサイン講師は、本格的にベビーサインの講師として活動していきたい方向けの資格と言えるでしょう。
言葉以外で親子が繋がる一つの手段として、ベビーサインで子育てを支援していきたい方にはぴったりです。
講師になった際の収入目安
日本ベビーサイン協会のホームページで示されている収入目安は、
- 合計10人の生徒に週1回講習を実施する講師
⇒月収約2~4万円 - 合計50人の生徒に週5回講習を実施する講師
⇒月収16万~19万円
となっています。
教室の開講とは別に、イオンやベビーザらスなどの店頭イベント講師の仕事も紹介してもらえるので、あわせて活用するのもよいでしょう。
ベビーサインアドバイザー
「ベビーサインアドバイザー」は、ベビーサインの基礎を教える「プレ・ベビーサイン教室」を開催できる資格です。
基礎的な内容なので、自宅でベビーサインの知識を活かしたい方にもおすすめ。
概要
プレ・ベビーサイン教室では、ねんね期の赤ちゃんとそのパパ・ママに対してベビーサインの基礎を教えるほか、絵本や歌などを通して楽しくコミュニケーションを取ります。
ベビーサイン講師と比べて金額的にもチャレンジしやすく、自分の子どもとのコミュニケーションに活用したいという方からの申し込みも多いようです。
取得にかかる費用
「ベビーサインアドバイザー」の資格取得にかかる費用は受講料33,000円(教材費5,500円含む)です。
プログラムは1日完結(全5時間)、子どもを連れて参加してもOK。
教室開講予定がない方でも参加・資格取得できます。
「ベビーサインアドバイザー」の資格から取得し、のちに「ベビーサイン講師」にチャレンジする方も。
資格が活かせるシーン
ベビーサインアドバイザーの資格を取得すると、生後6カ月以下の赤ちゃんとママ・パパに対して教室を開けます。
ベビーサインの基礎を習得したい・ねんね期の親子のふれあいを大切にしたい方にお勧めの資格です。
アドバイザーになった際の収入目安
「ベビーサインアドバイザー」の具体的な収入目安は、日本ベビーサイン協会の公式ページに記載がありません。
参考として、協会が実施しているプレ・ベビーサイン教室の参加費は、クラス一回2,200円~3,300円&教材費2,200円~3,300円(初回のみ)。
一人あたり2,500円で10人のクラスを週一回開講すると、受講料だけで月に25,000円ほどの収入となるでしょう。
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