知育玩具として有名な100玉そろばんですが、「本当に必要?」「いらないかも?」という意見もあるんだとか。
そこで今回は、メリットとデメリットを徹底調査。
おすすめの100玉そろばんや各商品の比較もご紹介していきます。
100玉そろばんは必要?メリットまとめ

「100玉そろばんって大きくて邪魔にならない?」
「数の学習なら他のものでできるのでは?」
そう思う方もいるかもしれません。
しかし、100玉そろばんは数の学習ができるのはもちろんのこと、使い勝手もよく他の知育玩具にはないメリットがあるのです。
以下では、100玉そろばんのメリットを解説していきます。
- モンテッソーリ教育にも使える
- 数の概念を理解しやすい
- 10進法を理解できる
- 足し算引き算を理解できる
- ブロック等と違い数の学習に集中できる
- バラバラにならず数えやすい
- 誤飲の心配が少ない
- 紛失する心配がない
- 幅広く長く使える
モンテッソーリ教育にも使える
子どもには自己教育力があるとするモンテッソーリ教育。
赤ちゃんなら100玉そろばんの玉を自分で動かして手指の繊細な運動をすることで、思い通りに動かせた喜びを感じられる時期です。
また、3~6歳ごろは数に興味を持ち、数字を読みたい・数をかぞえたい時期とされています。
この時期に楽しく数を数える活動をすることで、その先も数に抵抗がなくなると言われていますよ。
100玉そろばんを使い数の概念を学ぶのに良い時期といえます。
基本的な考え方は「子どもには生来、自立・発達していこうとする力(自己教育力)があり、その力が発揮されるためには発達に見合った環境(物的環境・人的環境)」が必要である」というものです。
大人がすべきことは、何かを直接子どもに教え込むことではありません。
子どもの発達がどのような形ですすんでいくかを知り、子どもを観察し環境を整えることなのです。
数の概念を理解しやすい
100玉そろばんは、数を目で見える形で示せるため、子どもが数の概念を理解しやすいです。
数を言葉で説明するのは意外と難しいですよね。
数を覚え始めた子が、1つめを指しながら「1、2」と先の数字も言ってしまうのは、順番と数の概念が一致していないためです。
そのようなときに100玉そろばんなら、見て・触って数をしっかりと実感できるのです。
10進法を理解できる
100玉そろばんは10進法を理解しやすいようにできています。
10進法とは、簡単にいうと「10を数のかたまりとして捉えること」です。
100玉そろばんは10玉が10列あり、「数が10ごとにまとまっている」ということが視覚ではっきりと分かるようになっています。
足し算引き算を理解できる
「3個と2個で何個になる?」
「10個から5個引くと残りは何個?」
などの足し算引き算を理解できるようになります。
計算のときにイラストがあると分かりやすいですよね。
それと同じで、数がどのようにできているか目で見て学べるのです。
そうすることで実際の計算でも頭の中でイメージできるようになりますよ。
ブロック等と違い数の学習に集中できる
数を学ぶためのブロックなどもありますが、ブロックは動かすことに夢中になり、肝心の学習に集中できないことも。
100玉そろばんなら、レールの玉を動かすのみで数を学ぶことに集中できます。
バラバラにならず数えやすい
数を学ぶのにおはじきもありますよね。
しかし、おはじきは、すぐバラバラになり数えにくいという難点も。
100玉そろばんはバラバラになることなく、数をかぞえやすいです。
誤飲の心配が少ない
100玉そろばんは、玉がレールに通っているため、誤飲の可能性が極めて低いと言えます。
おはじきやビーズでも数の学習はできますが、ものを口に入れてしまう年齢の子だと誤飲が心配ですよね。
100玉そろばんなら、そのような心配がありません。
紛失する心配がない
100玉そろばんは、カードやブロックなどと違い紛失する心配がありません。
こまごまとした知育玩具は、気が付いたらなくなっていた、なんてことはありませんか?
そして結局使わなくなることも。
100玉そろばんは、玉がしっかりレールに通っているため紛失する心配がないですね。
幅広く長く使える
100玉そろばんは、0歳から6歳ごろまで長く使えます。
赤ちゃんは、数の学習でなくても玉を指で動かしたり大人が音を鳴らしたりしてあげるだけで脳への刺激となりますよ。
また、カラフルな100玉そろばんなら色の学習にも。
小学生になっても算数のお勉強で使えます。
このように幅広く長く使えるのは100玉そろばんならではの特徴と言えるでしょう。
100玉そろばんはいらない?デメリットまとめ

100玉そろばんは知育玩具として他にはないメリットがありました。
次は気になる100玉そろばんのデメリットを解説していきます。
- 1人遊びには向かない
- 飽きない工夫が必要
- 重くて持ち運びが不便
- 小さい子はつかまろうとして倒れる
- 場所をとる
1人遊びには向かない
100玉そろばんは、1人遊びには向いていません。
大人と一緒に考えながら遊ぶ知育玩具です。
親が問題を出したり一緒に解いたりすることで、100玉そろばんの知育効果は発揮されます。
飽きない工夫が必要
100玉そろばんは、玉を左右に動かすだけで数の学習ができます。
しかし、そのシンプルさゆえに飽きやすいデメリットもあります。
とくに子どもが1人で遊ぶと遊び方が単調になってしまい飽きやすいです。
そのため、100玉そろばんに付属している練習帳等を使い、親が一緒に問題を解くなどして飽きないようにしたいですね。
重くて持ち運びが不便
100玉そろばんは1kgを超えるものもあります。
重くて持ち運びが大変だと、使うのが億劫になってしまうことも。
そのため、100玉そろばんを選ぶときには、どこで使うのか考え重さも確認しましょう。
小さい子はつかまろうとして倒れる
とくにつかまり立ちをしはじめた赤ちゃんは、そろばんにつかまって倒れてしまうことも。
転倒してそろばんで頭を打つ可能性もあり危険です。
そのため、寝かせて使うタイプや、寝かせても立てても使えるものを選ぶとよいでしょう。
場所をとる
100玉そろばんは大きいため場所をとります。
出したままにして、いつでも子どもが使えるのが理想ですが、難しい場合もありますよね。
そのため100玉そろばんを選ぶときには、どこで使うのか(机や床など)、収納はどこにするのか考えてサイズを確認しましょう。
買う前にチェック!後悔しない100玉そろばん選びのポイントは?

「100玉そろばんは全部同じように見えるけど何が違うの?」と思う方もいるでしょう。
そこで100玉そろばんを選ぶときにチェックしたいポイントをまとめました。
- 机に置きやすいサイズか
- 重すぎないか
- 数字や目盛りがついているか
- 5玉ごとに色分けされているか
- 10玉ずつ左右にわけたとき上下の玉がかぶらないか
- STマークがあるか
- 練習帳が付属しているか
机に置きやすいサイズか
年長さんや小学生になると、机で学習する機会が増えます。
100玉そろばんを机に置いて勉強しながら使うこともあるため、ご家庭の机に置いても使いやすいサイズか確認しましょう。
逆に、赤ちゃんが床で使うときや、年齢が上がると買い替える場合は、子どもが玉を動かしやすい大きめサイズがおすすめです。
重すぎないか
扱いやすい重さの方が、子どもが1人で出してきて使う頻度が高くなります。
重さも事前にチェックしておくと良いでしょう。
数字や目盛りがついているか
子どもは、まだ数と数字が一致していないことが多いです。
そこで、100玉そろばん本体に数字や目盛りがついていると、玉の数と数字をリンクさせることができます。
数字は数の概念の理解に必要不可欠ですよね。
そのため、就学前に数字と数両方の基礎を身につけたい場合は、印字があるものがおすすめです。
数字のシートを抜き差しできるタイプなら、慣れてきたら数字を見ずに学習することもできます。
5玉ごとに色分けされているか
1列の10玉が、5玉ごとに色分けされていると、5のかたまりで数を認識できるようになります。
つまり、5を軸に考えると、足し算引き算の感覚をつかみやすくなるということです。
例:青5+赤3=8
このように色が分かれている方が、計算の合計を視覚的に判断しやすいですよね。
10玉ずつ左右にわけたとき上下の玉がかぶらないか
10玉ずつ左右に分けて、上下の玉が被らないものがおすすめです。
なぜかというと、玉の被りがあると、パッと見て玉の数を認識しにくいからです。
後ほどご紹介するおすすめの100玉そろばんでは、ikea以外は、この被りがない仕様となっていますよ。
STマークがあるか
STマークがあると、安全性が認められた玩具だといえます。
子どもが使うものは、安全なものを選びたいですよね。
ST基準は、玩具の安全基準で、機械的安全性、可燃安全性、化学的安全性からなっています。
STマークは、第三者検査機関によるST基準適合検査に合格したおもちゃに付けることができるマークです。
STマークの付いている玩具は、「安全面について注意深く作られたおもちゃ」と業界が推奨するものです。
引用:一般社団法人 日本玩具協会
練習帳が付属しているか
100玉そろばんの練習帳があれば、1つずつ段階を踏んで学習できます。
何もマニュアルがない状態で数の概念を教えるのは意外と難しいですよね。
そのため、学習に使う付属物があるかチェックしておきましょう。
100玉そろばんのおすすめは?商品を比較

こちらでは、おすすめの100玉そろばんを4つご紹介します。
さらに、先述した「100玉そろばんをえらぶときのポイント」やサイズ、重量などを分かりやすく比較!
ぜひ参考にしてみてくださいね。
公文の100玉そろばん
公文の100玉そろばんは、5玉ごとに色分けされ、5のかたまりで数を認識しやすくなっています。

また、数字が書いてあるシートのほか「助数詞の表」「かぞえていくつ」もあり、年齢や理解度に応じて使い方を変えられるのがポイントです。
そして立てても寝かせても使用できるため、赤ちゃんから小学生まで使いやすいでしょう。
さらに玉が120個あり、100以上の数を学べるのは公文のみとなっています。
学研の100玉そろばん
学研の100玉そろばんは、背面に数字が書いてあり玉の数と数字を同時に認識できるようになっています。

上下の玉の感覚が広くて玉を動かしやすいため、赤ちゃんでも使いやすいでしょう。
また、充実したセット内容で、おけいこシートやドリル、数字&イラストカードが付属。
遊びを通して図解で数の概念を学べるようになっています。
ガイドブックではステップを踏んだ学び方が紹介されており、使い方に迷うこともありません。
トモエの100玉そろばん
トモエは老舗のそろばんメーカーです。
5玉ごとに色分けされ数の合計が視覚で判断しやすいですよ。

重さは450gと他の製品よりも圧倒的に軽いため、机の上などでも使いやすいのが特徴です。
さらに取手付きでフックにかけて収納も可能。
小ぶりで片付けるときも場所をとりません。
100玉そろばんマニュアルも付属しており、安心して学習をスタートできますよ。
ikeaの100玉そろばん
Ikeaの100玉そろばんは、子どもの目を引くカラフルな色合い。

そのうえ、5玉ごとの色分けもあり、5つごとの数のかたまりを認識できます。
デザインはフレーム、玉ともに木製で温かみがあり、インテリアにも馴染みます。
比較的大きめですが、色鮮やかで大きな玉は赤ちゃんでも触りやすく、手指の運動にはピッタリの100玉そろばんでしょう。
商品比較表
最後に、各メーカーの100玉そろばんの比較表を作成しました。
比較項目 | 公文 | 学研 | トモエ | Ikea |
---|---|---|---|---|
対象年齢 | 3歳~ | 4歳~ | 3歳~ | 3歳~ |
サイズ | 幅30.4cm 奥行13cm 高さ26.5cm | 幅26cm 奥行5cm 高さ33cm | 幅25cm 奥行6cm 高さ26cm | 幅39cm 奥行18cm 高さ33cm |
重量 | 1300g | 1360g | 450g | 1200g |
本体の 素材・材質 | 木製 | 木製 | 木製 | 木製 |
玉の個数 | 120 | 100 | 100 | 100 |
本体の 数字印字 | あり (シート) | あり (印字) | なし | なし |
5色ごと色分け | あり | なし | あり | あり |
10玉で分けた ときのかぶり | なし | なし | なし | あり |
STマーク | あり | あり | なし | なし |
練習帳 (付属物) | 練習帳はなし ・ガイドブック1部 ・数シート両面印刷2枚 (120の数表、 60の数表、 助数詞の表、 かぞえていくつ) ・玉の仕切り板1枚 | ・ガイドブック1部 ・おけいこシート2枚 ・ドリル5枚 ・イラスト/数字 カード32枚 ・カードホルダー1個 | 練習帳はなし ・マニュアル1部 | なし |
50で色分け | なし | なし | あり | なし |
立てる・ 寝かせる | 両方使用可能 | 立ててのみ | 両方使用可能 | 立ててのみ |
カラー | 赤青2色で シンプル | 全5色で カラフル | 赤黄2色で シンプル | 全10色で かわいい |
ご家庭にあった商品をお手に取ってみてくださいね。