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玉川上水が流れる緑豊かな文教のまち、小平市

◯まちのデータ
面積:20.46km²
人口:180,314人(男性 89,449 女性 90,865)2013年1月現在
15歳未満の年少者比率:13.23%(23,855人)
65歳以上の高齢者比率:20.73%(37,394人)
出生数:1,512人 出生率: 8.1(平成23年)

玉川上水が流れる緑豊かな文教のまち、小平市。江戸時代から明治にかけては農村として開発され、今でも田畑があちらこちらに残っています。

関東大震災後は学園都市を目指し、大学の誘致も進みました。現在は大学が6校あり、玉川上水沿いを歩いているとひょっこりとオシャレなカフェが現れます。大きな川もなく、坂もなく、災害がない穏やかで安心できる、ベッドタウンです。

そんな小平市で優しく市民の健康を見守る、小平市役所の健康課長さんと保健師さんに母子保健についてお話を伺いました。

子育てを知らないお母さんが増えている?

 昔は、近所のおばあちゃんだとかがそばにいて、「緑色のうんちでも、母乳の子は大丈夫」と教えてくれました。でも、今では白いうんちしても何も思わないお母さんとかもいて、病気の発見が遅れることがあります。おむつも使い捨てなので、お医者さんに見せることもせず、お互いに便を見ることもないですからね。

核家族が増え、子どもに接する機会が減っています。入ってくる情報は増えているけれど、どうしていいかわからない。そんな育児不安を抱えるお母さんが多くなっています。小平市でも、生後4か月までの乳児がいる家庭を訪問する「こんにちは赤ちゃん」事業に力を入れています。支援が必要な家庭を見つけて早い段階で支援できるように、100%の訪問を目指しています。

スカイタワー

母親になるということ

高齢で出産する人も増えています。中には「子どもを作る」ことが目的になってしまって、妊娠・出産を経験してみると不安だらけというお母さんも少なくありません。仕事は自分の努力でなんとかできても、子育ては思い通りにならないことばかりです。

子育ては「自己実現」ではないんです。でも、家族や子どもより、自己実現が大切だと考える人もいます。今の状況が「永遠に続くわけがない」ということが理解しにくいみたいですね。「ずっとこのまま」と不安になってしまう。

メンタル疾患、子育て伯耆、アルコール依存症、望まない妊娠など、深刻なケースが増えていますが、一方で支援を通して改善する事例もたくさんあります。

支援を通して、おかあさんが「これでいいんだ」と思えるようになって、子どもたちへの接し方が大きく改善されていくこともあります。思い方がいる反面、そういうお母さんたちがいて嬉しく思います。

お母さんが安心して集まれる場所

取材の日は雪が降っていましたが、親子連れが何組も市役所を訪れていました。

お母さんたちは本当に真面目です。市役所に歯「たんぽぽ広場」という自由に相談できる場がありますが、今日みたいな雪の日でも来られるんですよ。普段は100組以上来られます。

たんぽぽ広場では、保健師、助産師、歯科衛生士、管理栄養士、保育士などの専門家がお母さんたちの相談に乗ったり、子どもたちと遊んだり。お母さんたちに寄り添ってしっかり話を聞いてくれるそうです。市役所のスタッフにおんぶされた子どもたちも、安心してニコニコしたり、ぐっすり眠ったり。子どもだけでなく、お母さんにとっても安心できる場所であることがわかります。

台東区保健所のみなさま

マタニティークラスで友だちづくり

マタニティークラスでは学ぶだけでなく、交流する時間を作ったり実技で触れ合ったりするなど、友だちづくりができる工夫をしています。

クラスが終わってもロビーでメール交換していますね。行動力がある人も多くて、子育ての団体を立ち上げたり、「お茶飲みませんか」って看板をあげて集まったりするお母さんもいます。そういうところは昔の人よりも上手いですね。

子育てNPOもしっかりサポートしています。NPO法人子育て広場きららでは、親子で集まれる広場の運営のほか、産後のサポートや病児保育なども行っています。小平市は近隣と比較して大卒で専業主婦の方が若干多いとか。家庭に入った女性たちが活躍できる場があるのも、小平市の特長かもしれません。

おんぶのススメ

離乳食講習会にはお子さんを連れてきてもいいのですが、その場合は、おんぶをしてもらうんです。おんぶは、お母さんと密着できるし、両手が空くので仕事もできます。お子さんもお母さんと同じ目線で、お母さんがやっていることを見ることができる。すごくいいんですよ。転んだ時にも安全ですよね。

今は殆どが前だっこで、おんぶができないお母さんもいます。でも、おんぶなら家事をするときも子どもを寝かせる必要もなく、ずっと一緒にいられる。働くお母さんは子どもと触れる時間が少ないけれど、おんぶすることでお母さんとしての自信にも繋がります。今後、小平市では、おんぶするお母さんの姿が見られるようになるかもしれませんね。

日々、重くて複雑なケースに向き合うお二人ですが、言葉の端々に市民への深い愛情を感じました。「見た目のかっこよさ」ではなく「お母さんとしてのかっこよさ」があるから、自信を持ってほしい、そんなメッセージをもらいました。生きるための教育、地域での支えあい・・・子どもを安心して産み育てるために、本当に必要なことは何でしょうか。みなさんは、どう思いますか?